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2023.10.02 ICT教育
2018年から、文部科学省はICT教育を推進し始めました。
昨今、あらゆる情報で社会は埋め尽くされています。適切な情報を取捨選択・活用し、問題点の発見・解決ができる人材を育成することは、日本が世界で活躍するためにも重要です。
そのため、デジタルリテラシーを養えるICT教育は、デジタルに強い人材を育てるためにも必要なのです。
しかし、ICT教育には教育の質が向上したり、デジタルリテラシーが養われるメリットを持つ反面、デジタル格差やセキュリティの面など、改善すべき課題も多く存在します。この記事では、
ICT教育が必要とされている理由や、メリット・デメリットについてまとめました。
教育現場で活躍する電子黒板やタブレット端末などのICT機器も詳しく紹介します。
目次
ICT教育(Information and Communication Technology Education)とは、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などのICT機器を使って、情報通信技術を用いて教育を提供するアプローチです。
主な目的は、生徒の学習体験を豊かにし、教育の質を向上させることです。
授業準備や事務作業の時間を短縮できるため、教員の作業効率もアップします。
ICT教育のメリット・効果を5つ紹介します。教育の質を向上させ、情報社会で活躍できる人材になるため、ICT教育は重要です。
ICT教育は、インタラクティブな学習体験が提供され、教材やコンテンツが分かりやすく生徒に届きます。
例えば、電子黒板や生徒の手持ちのタブレット端末で解説動画を視聴することができたり、教員が電子黒板に直接書き込んだ解説が生徒のタブレット端末にも共有され、授業の内容が明らかに分かりやすくなるなど、学習能力の向上を担います。教育の質が向上し、授業がより魅力的になるでしょう。
ICT機器を活用することで、生徒は自分のペースで学習でき、教員は個別指導を効果的に行うことができます。
生徒が授業で取り組んだ問題や内容、進捗を教員の端末で管理ができるため、生徒の苦手項目や得意科目も分かりやすく、生徒に対して指導やアドバイスがしやすくなります。
適切な指導がなされることによって、生徒のモチベーションを保ち、自己学習の機会が増えるでしょう。
ICT教育は問題解決スキルを養うためのプロジェクトや課題を提供し、実際の問題に対処する能力を高めます。
例えば、出された問題に対して、意見と解決策を提示するためには、エビデンスが必要です。
適切なエビデンスを取得するためには、インターネットで多くの情報の中から取捨選択する必要があります。
問題を解決するためにはどんな情報が必要なのか、相手に対してどんなアドバイスを行えば良いのか、問題に対してどの側面から向き合うのがベストなのかなど、生徒は考える機会が増えるため、問題解決能力が養われていくでしょう。
情報を取捨選択するうえで、諸外国が発信する情報を確認することも可能です。また、国際的なニュースや動向は、生徒にとって学びにつながります。諸外国から情報を受け取るだけではなく、諸外国へ情報を発信するなど、将来グローバルに活躍できる人材として必要な経験値の取得に役立ちます。
国際的な動向や情報を通じて、生徒は世界規模での視野を広げ、異なる文化や考え方に触れる機会が得られるでしょう。
ICT教育はデジタルスキルを養う機会を提供し、現代社会で必要なデジタルリテラシーを身につける手助けをします。
パソコンに触れたことがなく、働ける企業が限られている、タッチタイピングができないため、仕事の効率が悪い、インターネットの情報はすべて鵜呑みにしてしまうなど、デジタルリテラシーが低く、大人になってから苦労している方々は多いです。
教育を受けられるタイミングで、デジタルリテラシーを養うことは、社会人になってから最低限必要とされるスキルが身につけられるため、嬉しいメリットでしょう。
メリットの多いICT教育ですが、いくつか課題は存在します。これらの課題はICT教育を推進するうえで解決しなければならない重要な問題です。
今回はICT教育のデメリット・課題を3つ紹介します。
デジタル格差は地方などで問題視されています。山奥などに学校があることで、インターネット環境が利用できず、環境面で不自由を強いられる生徒は少なくありません。
解決のためには、地方自治体がインターネット環境の適切な設備を推進していく必要があるでしょう。
インターネット上の情報が豊富である反面、情報選別能力が不足している生徒が適切な情報を見つけにくくなる可能性があります。ただし、適切な情報を取捨選択することは、ある程度訓練も必要です。デジタルリテラシーに長けた現代社会人ですら、災害時や有事の際、フェイクニュースに踊らされることもあります。
まずは、生徒が間違った情報を取得しないように、教員は生徒の情報を取捨選択するレベルを推し量り、適宜アドバイスを行うことで、生徒の情報取捨選択レベルも向上していくはずです。
生徒のデータプライバシーとセキュリティに対する懸念が存在します。これらのリスクを管理する必要があります。
ICT教育を推進できるインターネット環境を整えたとしても、使用しているICT機器がプライバシーやセキュリティ面で適切なものなのかは確認しましょう。
必要に応じて、オプションでウイルスバスターなどのセキュリティシステムの導入をおすすめします。
文部科学省は、ICT教育が学習の質を向上させ、将来のキャリアに備える力を育む重要性を持つことを認識しています。
ICT教育は21世紀のスキルを養うための効果的な手段とされています。
厚生労働省が調査した内容によると、ICT機器を活用した授業に対して教員の8割以上が、生徒の「意欲を高めること」「理解を高めること」「思考を深めたり広げたりすること」「表現や技能を高めること」に効果的だったと述べています。
ICT教育のメリットを最大限享受するためには、いくつかステップを踏む必要があります。4つのステップを紹介します。
学校や教育機関は、高品質なICT機器と安定したインターネット接続を整備することが不可欠です。
整備のために、文部科学省主催で予算が捻出されています。
厚生労働省|GIGAスクール構想の実現(令和元年度補正予算・令和2年度第1次補正予算を合わせた全体像)
教員はICTツールを効果的に活用するためのトレーニングとサポートが必要です。
文部科学省では、適切にICT機器を活用できる人材育成のため、ICT活用教育アドバイザー事業を進めています。
全国の地方自治体の教育現場でICT教育が推進されるため、支援スタッフを配置することでICT教育の導入や運用をスムーズなものにします。
ICT教育はアクティブな学習をサポートし、生徒が積極的に参加し、自分から学ぶ環境を提供します。
ICT教育は、生徒の問題解決能力の向上やグローバルな視野が養われるなど、メリットも多いです。
せっかく導入されても活用できていなければ宝の持ち腐れになります。
効果的に教育現場に取り入れることで、生徒が自ら学べる環境を作り上げましょう。
データ収集と分析を通じて、教育プロセスを改善し、生徒のニーズに合わせた教育を提供します。
ICT教育を導入して、取り上げた課題以外にも、ネットの環境が遅い、デジタルでのテストのためにサイトへアクセスが集中してしまい、テストどころではないなど、様々な問題点が出現する可能性もあります。
これらの課題点を収集し、1つずつ確実に解消することでより質の高いICT教育を生徒は受けることが可能です。
教育現場におすすめのICT機器を3つ紹介します。
ミライタッチは、全国の学校で着々と導入が進んでいる電子黒板です。
累計導入数は42,000台以上で、様々な教育関係者から選ばれています。
ミライタッチは、ICT機器の操作が苦手な生徒や教員でも使いやすいツールであり、操作性の良さはおすすめポイントです。
全モデル4K対応で画像も鮮明で美しく見やすいため、生徒も授業を受けるのが楽しくなるでしょう。
ミライタッチの詳細は「24 characters【公式】ミライタッチ | インクルーシブ電子黒板」からご確認ください。
SKYMENU Cloudは、生徒が個別に学習するために1人1台を基本としたタブレット端末です。
校内情報をリアルタイムで共有できるため、教員同士や生徒と教員、親と教員間の連絡もスムーズに行えます。
親と学校のコミュニケーションの機会が増えるので、子どもの状況も親に伝わりやすくなるでしょう。
SKYMENU Cloudの詳細は「学習活動端末支援Webシステム SKYMENU Cloud」からご確認ください。
StudyOneは、学習専用のプリンターです。
教員のパソコンから生徒のプリンターに直接データを送ることが可能です。生徒から教員に送る際も、スキャンするだけで届きます。
教員は、印刷やホチキス止めの準備が必要がなくなり、事務作業の効率が上がるでしょう。
StudyOneの詳細は「スタディワン | 学習塾と子ども部屋を紙でつなげる」からご確認ください。
ICT教育を実践している教育現場の事例を紹介します。
東京都港区立高輪台小学校の導入事例をご紹介します。
高輪台小学校では、電子黒板と指導者用デジタル教科書を導入しました。
書写を行う際、電子黒板にお手本の文字を写し、中心線を意識した配列になるように、文字を移動させることで、生徒のバランス感覚を養う一助になりました。
また、指導者用デジタル教科書の導入によって、毛筆の使い方や、とめはねはらい等の美しい魅せ方も動画で確認することが可能になりました。
これらの導入により、どのように書き進めることが良いのか生徒自身で考えて書写をすることができ、意欲的な取り組みへとつながりました。
岐阜県大垣市立東中学校の導入事例をご紹介します。
東中学校では、電子黒板とWeb教材を導入しました。
社会の授業にて、Web教材を用いて民主政治を学ぶべく、みんなで話し合って街を作ろうという課題を行い、電子黒板に想定する街を映し出しました。
大画面の電子黒板に、対象の街が映し出されているため、生徒同士のコミュニケーションも活発化し話し合いがスムーズに進んだうえ、発表のときも分かりやすく説明をすることができ、授業もスムーズに進みました。
楽しく生徒たちが授業を意欲的に行えるようになったようです。
京都市立桃陽総合支援学校の導入事例をご紹介します。桃陽総合支援学校では、リモート顕微鏡と電子黒板を導入しました。
生物の授業にて、顕微鏡で植物の細胞をリモート顕微鏡にて分教室にある電子黒板に顕微鏡に映った細胞を映し出し、分教室にいる生徒たちにも細胞の様子が観察できるようにしました。
施設の規則によって、生物の持ち込みが禁じられている所では、このようにリモート対応をすることで、紙の資料や過去のデータでしか見られなかった内容を、リアルなイメージで見ることが可能です。
学びの機会を失わないようにすることも、ICT教育のメリットでしょう。
ICT教育のメリットは、生徒の問題解決能力の向上やグローバルな視野へ拡がること、教育の質が向上することなどが挙げられます。
デメリットとして、デジタル格差や情報過多による適切な情報取得が難しいこと、ICT機器のセキュリティ面などが問題視されています。これらの問題は、文部科学省が主体となって、GIGAスクール構想を推進している影響で、解消されつつあります。
教育現場に携わる方は、ぜひ適切なICT機器を導入することで、未来ある子どもたちのために教育の質向上を目指しましょう。
この記事の著者
ミライタッチ編集部
ミライタッチは、1931年創業の“社会貢献事業”会社であるさつき株式会社が開発。皆の夢を叶えて、豊かな未来の創造のお手伝いをすることが、私たちの使命です。コラムでは、電子黒板に関する情報や、教育現場で働く方々に向けた情報発信を行なっています。