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2025.06.20 セミナー

【EDIX東京2025 講演レポート/合同会社 未来教育デザイン】 学びのDXはアウトプットがポイント。ミライタッチが拓く、これからの社会に必要な「新しい学び」とは

さつき株式会社は、2025年4月23日(水)〜25日(金)に開催された「第15回EDIX(教育総合展)東京」に出展いたしました。

EDIX(教育総合展)とは、小学校、中学・高等学校、大学、専門学校、教育委員会、地方自治体、塾・予備校などの教育関係者が多数来場する、日本最大級の教育分野の総合展示会です。

当社では、「ミライタッチ」の機能や現場での活用方法などを担当者が実演デモを交えて詳しくご紹介したほか、自治体・学校の現場の先生方による特別セミナーも開催されました。

今回の記事では、登壇された「合同会社 未来教育デザイン」の代表社員  平井 聡一郎 様の講演内容「ミライタッチの拓く新しい学びのデザイン」を振り返ります。

 

【登壇者プロフィール】

合同会社未来教育デザイン

代表社員 平井 聡一郎

茨城県の公立小中学校、教育委員会で33年間の勤務を経て現職。茨城大学非常勤講師、経済産業省産業構造審議会臨時委員、文部科学省学校教育情報化推進専門家会議委員、総務省地域情報化アドバイザー、内閣官房デジタルの日検討委員会WG委員、他複数の自治体の教育アドバイザーを務める。

子ども達を取り巻く社会は激変。過去の経験では語れない世界へ

少子・高齢化、グローバル情勢の低迷、生成AIなどデジタル技術の発展⋯など、社会や経済の先行きに対する不確実性がこれまでになく高まっています。これからの子どもたちは、激しい変化が止まることのない時代を生きることになる。その点についてまず語られました。

平井:

ご承知の通り、子ども達を取り巻く環境は大きく変わっています。次に挙げる文科省の資料に上手にまとまっていますが、従来の「教育を受けて仕事をして引退」という人生から、1つの仕事に従事するだけではなく、「転職、副業、学び直し」などマルチステージの人生となっています。活躍のフィールドもグローバルとなり、変化のスピードは凄まじいです。

そして最近では、2045年問題も深刻です。生成AIが人間の力を超える“シンギュラリティの時代”が到来する日が刻々と迫っています。北海道大学の河村教授も書籍の中で、『仕事は「意思決定」と「作業」に分類されて、「作業」に関しては相当部分がAIに取って代わられる』と書かれています。自分で何をするか決める仕事は残り、人から言われてやる仕事はAIに取って代わられるということなのです。

事実、銀行など世の中の企業から「一般職」の採用はもうしないという傾向も増えています。最近では株式会社ディー・エヌ・エーで3000人のエンジニアを半分に減らすというニュースも話題になりました。今後の社会では、このような傾向は年々増えていくことが予測されます。一昔であれば、こんな世の中になるなんて誰も想像できなかったですし、親も先生も、自分達の経験では語れない世界になってしまったのです。だからこそ、これからの教育は大きく変わらないといけないのです。

学びをDXして「考えて行動できる子」を育てるのが、学校の役目

文科省が発表した「リーディングDXスクール事業」では、全国の小・中・高等学校から754校の指定校(協力校・認定校を含む)が選定されましたが、その中で「GIGA ×  深い学び」が大事だと発表されました。その点についても、平井氏は語ります。

平井:

従来の「先生が子どもたちに教える授業」でICTを使うのではなく、今年からは今までのやり方を変更すると文科省は言っているんですよね。これは、子ども達を取り巻く環境のことを考えれば、当然のことですよね。これから学びのDXでは、アウトプットがポイントになります。自分たちの考えを自分たちの言葉でプレゼンテーションできるかが大事なんです。

アメリカの学者Bransonの1990年の論文を参照しつつ、これからの学びについて、平井氏は次のようにも語りました。

従来の教育は、先生の知識と経験を子ども達に伝えるという授業をやっていました。そこから、子ども達は先生から教わるだけでなく、子ども達同士でも意見を交わすようにしましょうという授業へと変化します。そして、AIなどの知識データベースを中心として、先生も子ども達も一緒になって学んでいきましょうという時代へと変わっていくと考えられています。今がまさにそのタイミングです。

先生から教わるのが「縦の学び」だとするのであれば、子ども達同士でも意見を交わすのが「横の学び」になります。縦と横が交わることで、「深い学び」が生まれてくるのではないかと私は考えます。深い学びは「個の学び」でもあり、自身の中にずっと根づくものです。

これからの学びでは、課題を解決するためにいろんな情報を集める「インプット」。それを自分の中で整理してまとめて発信する「アウトプット」。そして、自身の発信に対して他の人から「フィードバック」をもらい、さらに新しい発見をインプットする。この連鎖が続く授業が必要だと考えます。インプットとアウトプットをやっている授業は多く見かけますが、「フィードバック」もしっかりとやることが大事。声を大にして主張したいことです。

深い学びのためには、学ぶ環境のデザインも大事

「GIGA ×  深い学び」を実現するには、インプット・アウトプット・フィードバックが大事だと語られましたが、それを生み出す校舎のデザインも大事だと平井氏は語ります。

平井:

今までの学校の作りっていうのは、黒板があって教卓があって生徒の皆さんがいて⋯という縦の学び(知識伝達型、教師主導型)の授業に適した作りでした。しかし、これからの教育で横の学びをやるのであれば、当然学校の作りも変化させないといけません。

文科省も「新しい時代の学びを実現する学校施設の在り方について」という資料を出しています。1人1台の端末環境に対応したゆとりのある教室や、多目的スペースの活用による多様な学習活動ができる環境など、従来の学校とは異なる、新しい学びの場がイメージされています。グループで議論できる円卓テーブルの脇には電子黒板も設置されていました。まさにお互いに意見を交わす「横の学び」ですね。Webで公開されていますので、ぜひ見てみてください。

これからの学びに必要な機能を兼ね揃えた、ミライタッチ

ミライタッチがあることで学びの可能性は大きく拡がると、平井氏は語ります。

平井:

ミライタッチでは『MIRAI TOUCH move』という32型の可動式タッチパネルもラインナップされています。数名の小グループでのディスカッションで丁度よいサイズですし、バッテリー内蔵でコンセントは必要なく、どこでも持ち運べる。とても使いやすいかと思います。

また、学びの場では「小グループでたくさんアウトプットする。自分の言葉で伝えていく」ということが大事なんですよね。自分の言葉で誰かに伝えていくことで、だんだんとその言葉が自分のものになるんです。自信がないと声が小さくなりますよね。でも話していく中で、自身の中であやふやな点に気づき、他の人からもフィードバックを受けて、再度自身で調べてインプットして、さらに自信がついて声も大きくなっていく。そんな環境をつくっていくのには、こんな『MIRAI TOUCH move』があると良いかと思います。

最後に、ミライタッチを愛用している平井氏だからこそわかる、ミライタッチの良さについて語られました。

平井:

最近googleを使う学校が増えていますが、Chrome OSが搭載されたミライタッチ一択だと思います。PCを持ち歩かなくても、電子黒板があなたのPCになるんですから。とても便利だと思います。管理コンソールで一括管理できる点も、安心ですね。

他にも、電子黒板の書き心地やタッチ感、サウンドの良さ、カメラ性能の高さ(オンライン用のWebカメラと、書画カメラ)、画面の反射が無いこと⋯など挙げればきりがありません。そして、ミライタッチの一番良い点は、「こんな機能があるといいな」「こうなってほしいなあ」と思っていた点が、常に改善されて進化していくことだと思います。進化を止めないミライタッチ、これからの学びの場に欠かせないと自信を持ってお伝えできます。

今、教育に必要なのは「新しい学びの環境」を整えることです。教室環境やICT環境、そしてアウトプットできる環境を整備することで、子ども達の深い学びにつながっていくことでしょう。

この記事の著者

ミライタッチ編集部

ミライタッチ編集部

ミライタッチは、1931年創業の“社会貢献事業”会社であるさつき株式会社が開発。皆の夢を叶えて、豊かな未来の創造のお手伝いをすることが、私たちの使命です。コラムでは、電子黒板に関する情報や、教育現場で働く方々に向けた情報発信を行なっています。