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2024.07.30 ICT教育

デジタル教科書とは?メリットと活用法で学習効果UP

デジタル教科書とは?メリットと活用法で学習効果UPデジタル教科書は、従来の紙の教科書の内容をタブレット端末やPCなどの電子機器で閲覧できる教材です。文字や画像の拡大・縮小、書き込み機能、音声読み上げ機能など、デジタルならではの機能が学習をサポートします。本記事では、生徒・教師・学校それぞれの視点から、デジタル教科書のメリットや活用法、導入時の注意点をご紹介します。

 

デジタル教科書とは?

デジタル教科書は、紙の教科書の内容に加え、動画や音声などを含む、よりリッチな学習体験を提供する教材です。文部科学省では、2024年度から小学校で、2025年度から中学校で、デジタル教科書を紙の教科書と併用する形での本格導入を目指しています。

 

【生徒目線】デジタル教科書導入のメリット

デジタル教科書は、単なる紙の教科書の置き換えではありません。日々の学習をどのように変え、どんなメリットをもたらすのか、具体的に見ていきましょう。

 

動画・音声コンテンツで理解度UP

デジタル教科書は、教科書の内容をより深く理解できるよう、動画や音声などのマルチメディアコンテンツを豊富に収録しています。例えば、歴史の授業では当時の様子を再現した動画を見たり、英語の授業ではネイティブの発音を聞いたりすることができます。視覚と聴覚に訴えかけることで、より効果的に学習を進められます。

 

検索機能や辞書機能で自主学習をサポート

デジタル教科書には、キーワード検索や辞書機能が搭載されており、分からない言葉や内容をすぐに調べることができます。また、教科書内の関連ページへのリンクも充実しており、より深く掘り下げて学習したい場合にも役立ちます。これらの機能を活用することで、生徒の自主学習能力を育むことができます。

 

荷物の軽減で通学も楽々

デジタル教科書を導入することで、複数の教科書や資料をタブレット端末1台にまとめることができ、通学時の荷物を大幅に減らすことができます。特に、小学校高学年や中学生など、多くの教科書を持ち歩く必要がある生徒にとっては大きなメリットです。

 

【教師目線】デジタル教科書導入のメリット

デジタル教科書は単なる教材のデジタル化にとどまらず、より効果的な授業の実現、そして生徒一人ひとりの成長をサポートする強力なツールとなるでしょう。具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

 

教材作成・板書時間の削減

デジタル教科書には、授業で使える教材や資料が豊富に用意されています。教師は、これらの教材を活用することで、教材作成や板書にかける時間を大幅に削減できます。また、デジタル教科書に直接書き込みをしたり、生徒の端末に教材を配信したりすることも可能です。

 

視覚的な教材で生徒の興味を引きつけ、集中力UP

デジタル教科書に収録されている動画やアニメーションは、生徒の興味を引きつけ、授業への集中力を高める効果があります。視覚的に情報を伝えることで、より効果的に学習内容を理解させることができます。

 

学習履歴の記録・分析で生徒一人ひとりの課題を把握

デジタル教科書は、生徒の学習履歴を自動的に記録・分析する機能を備えています。教師は、この機能を活用することで、生徒一人ひとりの理解度や課題を把握し、個々に合わせた指導を行うことができます。

 

【学校目線】デジタル教科書導入のメリット

デジタル教科書は、従来の教育の枠組みを超え、より効率的で、生徒一人ひとりのニーズに応えられる教育を実現する可能性を秘めています。具体的にどのようなメリットがあるのか、学校運営の視点から詳しく見ていきましょう。

 

印刷費・保管スペースの削減

デジタル教科書を導入することで、紙の教科書の印刷費や保管スペースを削減することができます。また、教科書の改訂時にも、デジタルデータの更新で対応できるため、費用と手間を大幅に削減できます。

 

タイムリーな情報更新で常に最新の知識を提供

デジタル教科書は、インターネットに接続することで、常に最新の情報を反映させることができます。例えば、時事問題に関する内容や、新しい研究成果などをタイムリーに生徒に伝えることができます。

 

デジタル教科書の活用イメージ

各教科における活用イメージをご紹介します。

国語:

  • 古典文学の世界を鮮やかに: 古典文学の作品を、現代語訳や注釈と同時に表示したり、情景をイメージしやすいイラストや動画と合わせて読むことで、より深く理解できます。
  • 能動的な読書体験: ハイライト機能やメモ機能を使って、重要な箇所をマークしたり、自分の考えを書き込んだりしながら、主体的に文章と向き合えます。


数学:

  • 図形を立体的に理解: 3Dグラフィックで図形を回転させたり、展開図と立体を相互に変換したりすることで、空間把握能力を養えます。
  • 演習問題: 解答を入力すると自動で採点され、解説も表示されるため、自分のペースで効率的に学習を進められます。


英語:

  • ネイティブの発音を聞き放題: 教科書本文の音声だけでなく、単語や例文の発音をネイティブスピーカーの音声で繰り返し聞くことで、リスニング力や発音を向上させられます。
  • ゲーム感覚で楽しく学習: クイズやゲーム形式の練習問題で、飽きずに英語学習を続けられます。

 

デジタル教科書導入の注意点

導入にあたってはいくつかの注意点があります。これらの課題を事前に把握し、適切な対策を講じることで、デジタル教科書のメリットを最大限に活かすことができます。

 

ネットワーク環境の整備

デジタル教科書をスムーズに活用するためには、高速かつ安定したインターネット環境が不可欠です。学校全体のWi-Fi環境の整備や、アクセス集中時の対策など、事前に綿密な計画と準備が必要です。

 

費用対効果の検討

デジタル教科書の導入には、初期費用だけでなく、端末の維持費やソフトウェアの更新費用、ネットワーク環境の維持費など、継続的な費用が発生します。導入前に、長期的な視点で費用対効果を慎重に検討する必要があります。

 

情報セキュリティ対策

デジタル教科書には、生徒の個人情報や学習履歴などの重要なデータが保存されます。これらのデータを安全に管理するため、セキュリティ対策を徹底する必要があります。不正アクセスや情報漏洩を防ぐための対策、データのバックアップ体制の構築などが重要です。

 

まとめ

デジタル教科書は、生徒・教師・学校それぞれに多くのメリットをもたらす、次世代の学習ツールです。導入時の注意点に配慮しながら、デジタル教科書のメリットを最大限に活かし、より効果的な学習環境を構築しましょう。

この記事の著者

ミライタッチ編集部

ミライタッチ編集部

ミライタッチは、1931年創業の“社会貢献事業”会社であるさつき株式会社が開発。皆の夢を叶えて、豊かな未来の創造のお手伝いをすることが、私たちの使命です。コラムでは、電子黒板に関する情報や、教育現場で働く方々に向けた情報発信を行なっています。