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CASE STUDY

インプットするだけの授業から、生徒全員がアウトプットできる授業へ。ミライタッチでつくる、これからの教育。

奈良教育大学附属中学校

導入機器

Xシリーズ(ChromeOS Flex 搭載モデル)

お話を伺った方

主幹教諭 研究推進部主任

有馬 一彦 様

個別最適化された創造性を育む教育ICT環境を実現するために、「授業でどのようにICT機器を活用するか」を悩まれていた。
全クラスに電子黒板『ミライタッチ』を導入した。以前の黒板やプロジェクターよりも画面が見やすくなったこともあり、ストレスがなく楽しそうに授業を受けられるようになった。また、先生たちも生徒に授業を楽しんでもらえるように電子黒板を使って工夫するようになった。電子黒板でクイズアプリを使って、授業の最後に「今日学んだこと」のクイズを出題する先生もおり、生徒の熱中度は大きく変わった。
授業のスタイルが「インプット型」から「アウトプット側」に変わっていく兆しが見られた。今までの黒板やプロジェクターを使った授業だと、どうしても先生が喋っていることを一方的に聞く「インプットが多い授業」だった印象。しかし電子黒板を活用することで、生徒たちがアウトプットできる機会が今まで以上に増えている。

文部科学省が2019年に発表し開始された、学びの改革「GIGAスクール構想」。子どもたち一人ひとりに個別最適化された、創造性を育む教育ICT環境を実現することが宣言されました。全国の小中学校で1人1台のICT機器端末(iPad や Chromebook など)が支給され、「授業でどのようにICT機器を活用するか」に悩まれる学校は多いのではないでしょうか。

今回インタビューをしたのは、奈良教育大学附属中学校。2023年9月に電子黒板『ミライタッチ』を全クラスに導入しています。導入から約1ヶ月が経過し、ミライタッチを授業で使うことで、どんな変化があったのでしょうか。「生徒の反応は?」「先生の感想は?」「授業の変更点は?」など、実際に学校で起こったことをお聞きしました。

電子黒板を初めて見た生徒たちから、大きな歓声が上がった。

ミライタッチが導入された時、生徒の反応はいかがでしたか。

本校では夏休み明けの9月1日に、電子黒板『ミライタッチ』をお披露目しました。これまでは黒板を使用していましたが、今回黒板を全面ホワイトボードに切り替えて、さらにホワイトボード上にレールを設置してミライタッチが稼動できるように大幅なリニューアルをしたんです。教室に入った生徒たちは “その変わりよう”に大きな歓声をあげていました。

2学期の始業式を各教室で電子黒板を使って行ったのですが、電子黒板の大きな画面に映し出された校長先生の顔は鮮明に映っていましたし、一番後ろの席からも見やすく、声も聞きやすかったと生徒たちは言っています。これまでのプロジェクター投影との歴然とした差に、生徒全員が驚いていました。

ミライタッチを使った授業では、生徒の反応はどうでしたか。

まだ導入して1ヶ月ほどしか経っていないのですが、以前に比べて生徒たちが楽しそうに授業を受けているという印象があります。以前の黒板やプロジェクターと異なり、画面が見やすくなったこともあり、ストレスなく授業を受けられているんじゃないかと思います。

また、生徒に授業を楽しんでもらえるように電子黒板を使って工夫する先生もいます。たとえば、電子黒板でクイズアプリを使って、授業の最後に「今日学んだこと」のクイズを出題する先生もいます。その教科が苦手で好きじゃなかったというような生徒が、そのクイズコーナーを毎回楽しみにしており、クイズに積極的に答えている姿も見かけました。クイズをきっかけに、その教科に対する関心が高まっていくのはとても良いことだと思います。

従来の黒板やプロジェクターでも出来ないことではないのですが、電子黒板の方が見やすいですし、アプリ上の表現演出や音などの効果もあって生徒の熱中度は全く違います。

電子黒板で、生徒一人ひとりが積極的に発表できる授業を実現。

先生たちの授業はどんなふうに変わりましたか?

まず、これまで手間で面倒だったことが無くなりました。従来のプロジェクターであれば、授業中に見せたい写真や映像がある場合は、黒板の前にスクリーンを張って、プロジェクターを立ち上げて、教室のカーテンを閉めて電気を消して、ようやく写真や映像を映すという数分間の過程があったんですね。しかしミライタッチであれば、電気を消さなくてもカーテンを閉めなくても、電子黒板上で写真や映像を映すことができるので、時間のロスが一切ありません。手間が無くなったことで、授業中に参考動画を見せる先生が増えたと実感しています。

また、特に大きな変化なのですが、授業のスタイルが「インプット型」から「アウトプット側」に変わっていくような兆しがあります。今までの黒板やプロジェクターを使った授業だと、どうしても先生が喋っていることを一方的に聞く「インプットが多い授業」だったと思うんです。しかし電子黒板を活用することで、生徒たちがアウトプットできる機会が今まで以上に増えていくだろうと考えています。

本校では1人1台 Chromebook が支給されており、どの授業でも Chromebook を使っていますし、生徒には毎日持ち帰ってもらって宿題でも利用してもらっています。Chromebook で作った各自の課題も、電子黒板であれば連携して簡単に投影することも可能ですので、生徒一人ひとりのアウトプットを発表できる機会も今後は確実に増えていくことでしょう。

電子黒板の導入前も、Chromebook で取り組んだ課題内容をプロジェクターを使って投影することはできたのですが、上手に投影できなかったり、画面も小さくて見にくかったり、部屋を暗くする必要があるので発表する生徒の顔も見えなかったりと、使いにくかったんですね。その点が改善されたことも非常に大きいです。

ChromeOS Flex 搭載型の電子黒板を導入されたからこそ、実現できる授業ですね。

生徒一人ひとりの Chromebook と電子黒板を手間なくシームレスに連携できることは、とても便利で意味があると考えています。電子黒板と Chromebook の連携によって、各自の意見や感想などを気兼ねなくアウトプットしていけるようになりました。おとなしい生徒や物怖じして意見が言い出せなかったような生徒の良い意見や考えも、先生の手によって自由に電子黒板で表示できるようになれば、それはとても大きな意味があります。

自身がアウトプットしたことを他の生徒から評価される機会も増えて、自己肯定感も高まりますし、自己表現力やコミュニケーション力も伸びていくと期待できます。その結果、学習に対する意欲も自然に伸びていき、学力も向上してくれたらと思っています。

先生達の意見を集約したら、一番使いやすかったミライタッチに決まった。

数多くある電子黒板の中で、ミライタッチに決めたのはどんな理由ですか?

ミライタッチの導入前には、他メーカー製品との比較検討を実施しました。プロジェクター型の電子黒板が2社、TVモニター型の電子黒板が3社。すべて実機を貸してもらい、授業で使用する先生たちに触ってもらったんです。最終的にTVモニター型の2社に絞って、2台の機器を並べて使い比べるということも行いました。結果、一番使いやすく書き心地が良かったミライタッチに決定したのです。大勢の先生が使いやすいと言っていましたし、教科書や資料などを電子黒板上に投影できる「実物投影機」機能も活用できると評判でした。

ミライタッチを教室に設置する際に、先生達の意見も取り入れたとお聞きしました。

電子黒板の選定時に先生方の意見を聞いていたのですが、「電子黒板を使いたい時は使いたいけど、使いたくない時は使いたくない」という意見が多かったんですね。モニター型の電子黒板は教室での存在感が大きく、使用しない時は教室で少し邪魔になるという意見が多かったのです。

これを解決するにはどうしたらいいんだろうと考えた結果、辿り着いたのが「電子黒板にスライドレールを付けて移動可能にする」ということでした。使用しないときは横に移動できて、先生達の要望も叶えられます。この本校の要望に対して、メーカーのさつき株式会社は迅速かつ柔軟に対応してくださいました。話を聞けば、そのようなアレンジは前例のないことだったみたいですが、実現に向けて頑張ってくださったのです。

電子黒板は授業の中心機器になると思いますが、教員の立場からすると、これからの教育には「電子黒板も含めた様々な機器やサービスを目的に合わせて使い分けていくこと」が求められていくと考えています。電子黒板はあくまでも教育ツールの1つであり、「使いたい時に使えて、使わない時に避けられる」という風にアレンジできたことで、先生たちの授業スタイルもこれから各自で自由につくっていけると考えています。

ミライタッチを導入してまだ1ヶ月ですが、これからどのように活用して、生徒たちにあった授業をつくっていくかは先生一人ひとりの手にかかっています。数ヶ月後に「ミライタッチを利用してこんなふうに変わった」とお伝えできるように、これからの活用に期待したいです。