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CASE STUDY

教員志望の学生たちに、最新の教育ICT環境を実体験してもらうために。ミライタッチを使って新たな挑戦を。

琉球大学

導入機器

MIRAI TOUCH Cシリーズ M65CE2S

お話を伺った方

琉球大学 国際地域創造学部 国際言語文化プログラム

金藤 多美子先生

アナログな授業を受けてきた教員志望の学生たちに、最新の教育ICT環境を実体験してもらいたかった。
ミライタッチを使った授業を体験し、学生が教員になったときに実現できる授業アイデアを考案してもらった。
ICTを「使う意義」を理解し、アナログと共に使いこなす次世代の教員育成ができるようになった。

この度、沖縄県にある琉球大学国際地域創造学部の国際言語文化プログラムで、英語科教育法の教鞭を執り、「ミライタッチ」を利用したICT教育の体験授業を企画した金藤多美子先生にインタビューを行いました。 

同大学が「ミライタッチ」の導入を決めた理由には、今まさに教員を目指して学んでいる学生たちが直面する悩みを解決するためでした。その具体的な背景や、ミライタッチを導入した体験授業を受けた学生の声や反応について、お話を伺っています。 

なぜ「ミライタッチ」を導入しようと考えたのですか? 

今まさに教員を目指して学んでいる学生たちに、最新の教育ICTを体験してほしいというのが一番の理由です。彼ら彼女らは、教育現場の急速なICT化によって、アナログでの教育方法からデジタルへと変わる過渡期を過ごしてきた世代。最初は紙の教科書や教材で学んでいたのに、途中からICTでの教育へと変化を余儀なくされているのです。“純アナログ”な学習環境にいた最後の世代とも言えるかもしれません。そんな彼らも、やがて“新時代”の教壇に立ちます。その時に、自分が知る学習環境とのギャップに戸惑うかもしれない。そこで、琉球大学の国際言語文化プログラムでは、最新ICT教育ツールに関する体験授業を学生向けに実施することにしたのです。この授業を履修する学生たちは、ほぼ全員が来年度の教育実習に臨みます。しかし教育ICTの進化により、現在の教室環境は、彼らが小中高校生のころ経験してきた学び方・教え方とは大きく変わってきました。それを踏まえて、現在の教育現場で用いられている機器や手法を実体験することが最大の目的です。 また、学生たちはパワーポイント等のソフトを自分の模擬授業に活用することは十分できるものの、電子黒板など最新のハードを経験する機会が少ないことは、大学全体の課題として残っていました。今回実施した体験授業は、大学にとっても新しいチャレンジでもあったのです。 

「自分たちの頃とは違う!」と驚く学生たち。ミライタッチを利用した授業案のプレゼンに挑戦。 

体験授業でミライタッチを操作した学生たちの反応はいかがでしたか? 

ミライタッチを使った授業は、驚きの声の連続で、当初の狙い以上の効果があったと思います。まず授業では、学生に事前課題を与えていました。テーマは、「中学生を想定し、彼らが外国人に向けて沖縄の魅力を英語で紹介するための授業(の導入部分)」というもの。学生たちはチームに分かれて授業案を作成し、ミライタッチを使用してプレゼンテーションしてもらうようにしたのです。もちろん、1回の体験だけでミライタッチを使いこなせるようになってほしいということではなく、まずは、現代の学校で用いられている機器に実際に触れることで、「教育実習でこれを使うんだ」という意識を高めてほしいと考えていました。 

しかし授業をやってみたら、想定以上の反応があったのですね? 

そうなのです。学生たちは、ミライタッチの機能・性能に「おお~!」「すごい!」「こんなことができるのか!」と感嘆を隠しませんでした。特に好評だったのが、ミラーリング機能や、過去の板書を保存しておき、欠席者や復習用にいつでも再表示できる機能でした。 「ミラーリング機能で、グループワークなどでの意見共有に活かせそう」 「板書を保存できれば、分散登校や不登校の子どもたちにも効果的に対応できるはず」 「実習先で『黒板に図形をきれいに手書きする』ことに腐心している友人がいたが、それは電子黒板に任せて他のことに時間を有効活用すべきだ」 など、活用アイデアが次々に学生たちから出たのです。また、電子黒板にありがちな筆記時のタイムラグがほぼなく、なめらかなUIも注目を集めていました。ある学生は、「自分が中学生のころに電子黒板を使っていた先生がいたが、扱いに苦労していた記憶しかない。それに比べたら『今の電子黒板はここまで来たのか!』というのが第一印象。自分の知っている“電子黒板”ではなかった」と、興奮しながら話していました。体験授業を通しての結果は、最新ICTへの不安を取り除くことだけでなく、これから自分が教育実習に臨む際の期待感を、大きく抱いてもらうことができました。 

これから必要なのはICTを「使う意義」を理解し、アナログと共に使いこなす次世代の教員育成。 

今回の成果を踏まえて、分かったことは何でしょうか。 

今後の授業では、「ミライタッチをどう使うか?」は学生たちと緒に考えていきたいと思います。アナログもデジタルも経験してきた世代だからこそ、無批判にICTを受け入れるばかりでなく、それを使う意義を考えるとともに、逆にアナログの強みを活かすこともできると思うのです。彼ら彼女らには、クリティカルな視点も持ちつつ、教育者として、どちらも柔軟に活用できるリテラシーを身に付けてもらいたいですね。GIGAスクール構想に伴って端末やインフラの整備が進んでいますが、教員のスキルが追いつかず、宝の持ち腐れになるのではないかという懸念も指摘される昨今。そうならないためにも、次世代の教員育成においては、今回の私たちの取り組みは大きな価値を持つはずです。5年後、10年後の教室で、ミライタッチを始めとする機器を手足のように使いこなす若手教員たちが、これからの時代にマッチした新しい教育を指導していくんだと思います。